2014年6月30日月曜日

07添島義樹(熊本) 前歯部開咬に対する修復治療の一症例

日曜日13:40~14:05
発表者:添島義樹  熊本県熊本市勤務
所属:熊本SJCD
カテゴリー:審美修復治療
座長:土屋賢司

修復治療の目的は、顎口腔系の不調和に対して機能、構造、生物学的恒常性を改善し維持していくことにあるが、患者の審美的要求に対しても応えていかねばならない。
患者は30歳の女性で前歯部の審美障害を主訴に来院。上下前歯部が離開した前歯部開咬症例であった。前歯部開咬は発音障害や舌の悪習癖に関与し、アンテリアガイダンスの欠如による臼歯部の負担過重や顎関節の不調和を惹起する可能性がある。また上下前歯切端の離開が著明な場合は、審美性を損なう原因にもなる。開咬の成因としては胎生期の発育障害、骨格の異常、口呼吸などが挙げられるが、上下前歯切端が完全に離開しているような咬合関係を正常な被蓋に改善する際には外科的、矯正的アプローチが必要となる。
今回、患者の有する歯列弓と舌の大きさとの不調和から生じたものと思われる前歯部開咬症例に対して外科的、矯正的アプローチ後に修復治療を行った症例を提示する。諸先生方のご指導、ご助言を仰ぎたい。