日曜日15:05~15:30
発表者:中村茂人 東京都中央区開業
所属:東京SJCD
カテゴリー:審美修復治療
座長:南昌宏
審美修復治療の『審美』とは、下顎位や顎関節、口腔関連筋群、咬合といったマクロの評価から、歯頚ラインの設定、歯周組織との調和、マージンの適合、補綴物の色調や形態等のミクロの評価まで包括的な項目をクリアーしてこそ、はじめて結果として得られる『機能美』といっても過言では有りません。つまり考慮しなければならない事は無数にあり、これら全てを最初から予測するのは、大変難しい事です。そこで重要となるのが問診や診査によ
って得られる情報から『なぜ、この様な状態に陥ったのか?』といった原因論を考察し、それに対する治療予測を立てて次のステップにいくこと、そして再評価を繰り返して治療ゴールを目指す事であると思います。
今回の発表させていただく症例は、主訴がガミースマイルと正中離開でした。様々な診査の上で、医原性にて正中離開や顎関節症状、神経筋機構の不調和を来していると思われました。診査診断から先ず治療予測をたてて、その後マクロからミクロまで再評価を繰り返し、ステップごとに治療を進めた結果、考えていた以上の変化が認められた症例です。
『機能』と『審美』を追求した結果として、『機能美』が得られたと推測する症例を考察とともに報告させていただきます。SJCDの先生方、ご指導の程宜しくお願い致します。